ー柏の葉エリアは、「国際キャンパスタウン」の構想のもとで街づくりを行っています。
東京大学・千葉大学も加わり、知と産業、文化などの創造を行っていく構想ですが、こういった環境において、柏の葉小学校はどのような影響を受けていくのでしょうか？

佐藤先生：ひとつの例ではありますが、2012（平成24）年5月の金環日食の日には、東京大学の大学院生に来てもらい、金環日食が起こる仕組みなどについて話してもらいました。
もちろんまだ未学習の領域ですが、子どもたちは世代の近い人からの話ということもあって、真剣に聞いていたようです。今後もこのような環境を生かし、外部の人の講義なども学校教育に積極的に活用していきたいと考えています。

ー小学校は公共の立場として、「国際キャンパスタウン」構想に、どのように関わっていかれるのでしょうか？

佐藤先生：国際化社会が進行していますので、これからはますます、国際理解教育の重要性が増すと思われます。子どもたちが海外の方と直接ふれあえることは、お互いの理解をより深めていく効果が期待できますので、今後は積極的にふれあう機会を作っていきたいと思います。

ー柏の葉エリアには、「街で遊び」「街を知り」「街について考える」場や機会がたくさんあると言われます。街のイベントなどと小学校の関わり・連携などはあるのでしょうか？

佐藤先生：確かに柏の葉エリアではいろいろと、魅力的なイベントが用意されています。

我々にはそれを教育課程の中に、どのように取り入れていくかが問われています。イベントやお祭りなどへの関わり方については、現在は教頭が中心となって関係各所と詰めているところです。今後は関係する方と連携を取りながら、積極的に参加を考えていきたいと思います。

ー新設校ということで、保護者の方々の意識・関心もとても高いと思われます。
保護者の方々に「特に期待されている」と感じることは何かありますか？

佐藤先生：開校前に学校周辺を歩いてみると、子どもを連れて通学路を確認する保護者の姿を多く見かけました。保護者の学校に対する期待を大きく感じます。子ども一人ひとりが笑顔で充実した教育活動を毎日、毎時間行うことができるよう、公教育として責任を持って指導に当たりたいと考えています。

ー保護者との連携や、保護者への情報発信などについて、
何か施されていることはありますか？

佐藤先生：保護者の方にはさまざまなボランティア活動をお願いして、積極的に協力していただいています。情報発信についてはホームページ、学校便り、学年便りなどで行っています。

現状ではITを使った情報発信などはありませんが、ハード面は整っていますので、今後は考えていく予定です。現在、「学校だより」についてはホームページからの閲覧が可能です。

ー周囲はまだ街づくりを行っているところで、若い世代が多い街かと思います。
若い保護者と学校の連携は、より活発に行っていかれることと思いますが、今、保護者から求められていること、保護者に求めることなどありましたらお願いします。

佐藤先生：学校に求められていることは、保護者の世代の相違にあまり関係ないと思います。

私達としては、「めざす学校像」に示したように、子ども達が通いたくなる学校、保護者と学校がお互いに信頼できる学校、分かる授業で楽しい学校を、保護者とともに作っていきたいと思っています。保護者の皆様には、学校と連携を取りながら、同じ方向に向けて子ども達の指導に当たれるようお願いをしたいですね。

ー新しい街で、保護者の方は不安いっぱいで子どもを学校に通わせているかと思います。引越しされて間もない家庭について、特に配慮されていることはあるでしょうか。また、学校としての地域に対する使命感などは何かお感じでしょうか？

佐藤先生：特に転居されたばかりの方は、環境が変わり不安があるかと思いますが、大きな期待も持っていると思います。教師一同、可能な限りその不安や期待にお応えしたいと思っています。

本校は柏市で数十年ぶりの新設小学校ですので、新しい子ども達、保護者、地域の方と協力して素敵な学校に育てるという使命感を感じています。

素晴らしい施設に負けないよう、校長先生をはじめ先生方が一致団結して頑張っていらっしゃることが分かりました。
まだまだ成果が現れるには早い時期ですが、この学校の設備や環境、関わっている皆さんの姿を見れば、「ぜひここに入れたい」と思われる保護者さんも多いと思います。
近い将来には、素晴らしい学校になることと確信しております。
本日はお忙しい中、誠にありがとうございました。